お疲れさまです。
40代・「現役」介護福祉士の渡邊(黒歴史プロフィールはコチラ)です。
この記事では介護職のメインの仕事である3大介護について、介護職未経験の方でも簡単に理解できるよう解説しています。
介護の仕事って具体的に何をするの?
という疑問が解消される記事構成になっていますので、40代・未経験・無資格で介護業界への転職を考えている方は是非ご一読ください。
介護職のメインの仕事「3大介護」ってなに?未経験の方にも分かりやすく解説します
介護業界で3大介護といえば、「排泄・入浴・食事」介助のことを指します。
つまり、利用者の方の人としての生活の基礎を支える、介護業務の中心となるものを指しているわけです。
この3大介護「排泄・入浴・食事」介助について、要点を絞りつつ、具体例を挙げて理解しやすいよう解説したいと思います。
排泄介助について
介護の仕事の代表といっても過言ではないのが「排泄介助」です。
使い古された表現ではありますが、「人としての尊厳」(人間として生きていることを肯定されること)を守るために、絶対的に大切であり、かつ繊細な部分であります。
では、排泄介助とはどのような仕事内容なのか具体的に解説します。
オムツ交換
トイレでの排泄が困難な方はベッド上でのオムツ交換をおこないます。
オムツ交換とは汚れたオムツを外し、陰部を温かい清拭タオルやぬるま湯で洗浄し、きれいなオムツに付け替えることです。
丁寧なことは良いことではあるのですが、ゆっくりとオムツ交換をしていると、その間にさらに尿や便の排泄がある事があるため、迅速かつ丁寧なオムツ交換が必要となります。
トイレ誘導
トイレに設置された手すりをつかまって立つことができる方はトイレ誘導を行い、汚れたリハビリパンツ(紙パンツ)やパッド(尿漏れパッド)の交換を行います。
利用者の方の転倒・便座からの転落事故のリスクが高いため注意が必要です。
尿失禁、便失禁がオムツやリハビリパンツ内に収まらず、ズボンや上着、シーツまで汚れてしまっている場合もあります。
このときの更衣介助(着替えの手伝い)やシーツ交換も、排泄介助の一部だといえるでしょう。
認知症の方の中には、おむつ交換・トイレ誘導を拒否される方もいらっしゃるため、いかにご本人に納得して排泄介助をさせていただくかということも、介護職としての技術の一つといえます。
入浴介助について
排泄介助に続き、身体介護のメインといえるのが「入浴介助」です。
ボクたちは毎日当たり前のように入浴をしていて、そのありがたみ、大切さを実感することはあまりないと思います。
ですが、入浴って特に高齢者の方にとっては非常に重要で大切なことなのです。
その理由は、
- 高齢者の方が起こしやすい陰部を中心とした皮膚トラブルなどを回避する。
- 湯船につかることにより血行の循環を促す。
- 適温のお湯を浴び、浸かることによりリラックス効果が得られる。
- 身体を清潔に保つことによって人間としての尊厳を保つ。
ということが、入浴の効果としてあるからです。
それでは、具体的に介護施設での入浴介助について解説します。
施設介護の場合は、利用者の方が入浴できるのは、基本は一週間に2回(2日)です。
施設での入浴は「特浴(機械浴)」と「一般浴」に大きく分けられます。
特浴(機械浴)
特浴(機械浴)は施設によって「ストレッチャー浴」「リフト浴」「チェアー浴」など形態や呼び方が異なります。
代表的なものとして「ストレッチャー式」と「チェアー式」の二種類の機械浴があります。
この二つの大まかな違いを簡単に説明すると、
- ストレッチャー式:寝た状態で体を洗いそのまま浴槽につかれる。
- チェアー式:座った状態で体を洗いそのまま浴槽につかれる。
ということです。
ストレッチャー式入浴の場合は、寝た状態の利用者の方の洗身・洗髪介助をおこなわなくてはなりません。
自身では体を動かすことが困難な高齢者の方が多いため、関節が硬くなってしまい体の動きに制限が出てしまっている場合が多いです。
そのような状態の高齢者の方に、痛みや不快な思いを感じさせないようにする気持ちと技術が必要になります。
一般浴
介助があれば歩いて浴室内を移動できる方が利用するのが一般浴です。
一般浴も施設によって形が異なります。
銭湯のような大浴場もあれば、一般の家庭にあるような浴槽のものもあります。
浴室内は滑りやすく転倒の危険性が非常に高いため、歩行介助をいつもよりも慎重におこなう必要があります。
さらにはカッパギ(先端がゴムでできたモップのようなもの)で床の水分を排除したり、お湯でせっけん成分を流したりすることで、転倒のリスクの軽減に努める必要があります。
入浴介助は汗だくになるため大変ではありますが、脱衣所に来ることさえ拒んでいた認知症の利用者の方が、入浴後「気持ちよかったねぇ~」と笑顔を見せてくれた時は、ホッと救われた気持ちになれます。
入浴介助は更衣や洗身・洗髪の介助だけではなく、個別の衣類の管理、利用者の方の抱えている持病や褥瘡(じょくそう=床ずれ)などのケガへの配慮、皮膚状態の観察も必要です。
食事介助について
人として「生きていく」ために、絶対的に欠かすことができないのが「食事」です。
その人としての「生」にダイレクトに関わるのが「食事介助」です。
高齢者の方々は、脳梗血管障害による麻痺(マヒ)、重度の認知症などの様々な理由から、通常の食事形態では食べることができなかったり、一人では食事ができなかったりすることがあります。
そのような状態の方々に、食べやすい適切な形態の食事を提供し、食べることのお手伝いをするのが食事介助です。
食事介助について具体的に解説します。
食事形態は利用者の方の咀嚼(そしゃく:食べ物をかみ砕く)と嚥下(えんげ:食べ物や水分を飲み込む)状態によって異なります。
・常食(普通の食事形態)
・きざみ食(食べやすく細かく刻んだ物)
・ミキサー食(ミキサーにかけて液状にした物)
などの食事形態があります。
栄養士の方や調理(厨房)の責任者の方と相談し、利用者の方が最も安全に食べることのできる形態の食事を提供することが大切です。
介護度が高い高齢者の方々には、一人では食事ができない方が多くいらっしゃいます。
そのため、スプーンなどで口元に食べ物を運ぶ食事介助が必要となります。
嚥下機能が落ちてしまっている利用者の方も多いので、誤嚥(ごえん:食べ物などが食道ではなく気道に入ってしまうこと)のリスクも高いです。
誤嚥性肺炎を誘発してしまわないよう、食事介助をしなくてはなりません。
中~重度の認知症の利用者の方の中には、他の利用者の方のご飯を食べてしまったり、ごはんで遊んでしまったりする方もいらっしゃるので、食事介助をしながら全体に目を配ることも必要となります。
施設入所当初は標準体重を大幅に下回り、骨と皮のように痩せてた状態で、自力で食事をとることもできなかった利用者の方が、チームケアで一丸となって食事介助を続けた結果、自力でパクパクと食事を召し上がれるようになり、「美味しいね」と笑顔を見せられるまで回復した時の喜びは、介護職としての大切な記憶として刻まれています。
まとめ
高齢者介護施設での「排泄・入浴・食事」介助=3大介護について理解いただけたと思います。
当たり前のことですが、3大介護はそれぞれに奥が深く、仕事として大変です。
そして高齢者の方の人としての尊厳を保つために、とっても重要な介護職としての仕事の一つです。
超高齢化社会を迎え、介護職の必要性が叫ばれている日本社会であるのに、介護業界は3K・4Kなどといわれ、世間を挙げて介護業界を否定しています。
介護職は使い捨て、儲けのことしか考えていない、ブラック介護施設の存在があるからということも事実です。
ですが、きちんと情報収取をし、適切な方法で介護業界への転職活動をおこなえば、40代・未経験・無資格でも、高待遇で職場環境の良い介護の現場で働くことはできます。
介護の現場で必要不可欠な「3大介護」に従事し、学び、高齢者の方々と自分自身が幸せになれるよう働いてほしと切に願っています。
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