転職活動お疲れさまです。
40代・現役「介護福祉士」の渡邊（黒歴史プロフィールはコチラ）です。
この記事では、40代・介護職未経験・無資格の方が「特別養護老人ホーム」（特養）で働くうえでのメリット・デメリットを、ボク自身の実体験にもとづき、簡単にわかるよう解説しています。
それでは、よろしくお願いします。
40代・介護職未経験・無資格の方への特養勤務のオススメ度
★★/（5段階評価）
・あまりお勧めできません。
・10～20代の若い方か、経験豊富な30～40代の方向けの介護の仕事といえます。
特別養護老人ホーム（特養）とは？
・社会福祉法人などで運営される「公的」な介護施設。
・入所されている利用者の方は原則（＊1）「要介護3～5」、65歳以上の高齢者。
・介護職の主な仕事は「排泄介助」「入浴介助」「食事介助」の「3大介護」といわれるものが中心。
・基本的には入所者の方にとっての（＊2）「終の棲家」。
（＊1）介護度（介護が必要な度合い）は軽いほうから、「要支援1・2、要介護1～5」となります。
つまり、要介護3～5ということは介護の必要性が高い～全介護状態の方が対象、ということになります。
（＊2）「終の棲家」ということは、病状が悪化してしまい病院に転院になるか、亡くなられてしまうまで住み続けることができるということです。
40代・介護職未経験・無資格で特別養護老人ホーム（特養）で働く「メリット」
介護系の仕事の中では給料は高い
特養での仕事は介護度が重い（要介護3～5）利用者の方が対象であるため大変です。
そのため、他の介護系の仕事と比べると給料は高い傾向にあります。
求人サイトでは、月給：24～28万円が多く見られます。
特養では夜勤手当が一回平均7,000円つきます。
夜勤は施設や人員配置にもよりますが5～7回/月ほどあるため、7回夜勤をすれば手当だけで7,000円×7回＝49,000円稼げることになります。
夜勤のないデイケア/デイサービスよりも必然的に給料は高くなります。
豊富な介護の経験とスキルが身につく
介護の仕事の基本である「排泄介助」「入浴介助」「食事介助」（3大介護）を、早番・日勤・遅番・夜勤の24時間体制で仕事をしながら学ぶことができます。
特養での介護経験があれば、介護業界のどの分野でも働けるといわれているぐらい、経験とスキルを身に着けることができます。
利用者の方の人生に最後まで関わることができる
特養に高齢者の方が入所すれば、基本的に人生の最後までそこで過ごすことができます（終の棲家）。
老人保健施設（老健）のように期限付きの入所ではありません。
なので利用者の方の人生の最後まで、介護職員として関わることができます。
これは重く、大変な特養での仕事の側面ではありますが、そこにやりがい、使命を感じて働いている方もいらっしゃいます。
介護の仕事場にはブラックなところが多いのは残念ながら事実です。
ですが、高待遇で働きやすい仕事場があることもこれもまた事実です。
そのような介護の仕事は一人で探したり、ハローワーク頼みではナカナカ見つけることはできません。
「じゃぁ、どうしたらいいの？」
無料で希望の求人情報の紹介から待遇面の交渉までフルサポートをしてくれる、「介護職専門の転職支援サービス」を利用するのです。
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40代・介護職未経験・無資格で特別養護老人ホーム（特養）で働く「デメリット」
利用者の方々の介護度が高い
特養の基本的な入所条件は「要介護3～5」、65歳以上です。
ということは、必然的に身体介護量が多くなるなるだけではなく、重度認知症の方々に対する対応も必要となります。
ベッド上でのオムツ交換や移乗（ベッドから車いすなどへの乗り移り）動作などの身体介護量が多いだけではなく、一筋縄ではいかない重度認知症の方独特の世界（「【実録】特養（特別養護老人ホーム）で働くリアルな体験談」参照）に対応していく必要があるのです。
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0代・介護職未経験の方には身体的に厳しいだけではなく、精神的にも厳しい状況であると思います。
仕事量が多いため40代・介護職未経験の方には敷居が高い
介護度が高い＝介護量が多いといえます。
そのため、基本的にいそがしい介護業界の仕事ですが、特養はその中でもとくにいそがしいといえます。
10～20代の若い介護職員の方々でしたら、特養での仕事はその大変さの中からも、密度の濃い経験とスキルを身に着けるのには最適な場かもしれません。
ですが、日ごろ運動不足で体力の低下してきている一般的な40代の方には、未経験で特養の現場で毎日の膨大な仕事量をこなしていくことは、難しいといえるでしょう。
終の棲家であるため苦手な利用者の方がいても退所することがない
利用者の方とは対人間同士の関係なので、どうしてもウマが合わない、生理的に苦手だと感じてしまうことがあります。
介護の仕事は心身ともに距離が近くなりやすいため、「仕事だから」と割り切ることもなかなか難しいです。
介護老人保健施設（老健）でしたら期限付きの入所で、退所されることが前提です。
なので、苦手な利用者の方がいても「期限が来れば退所されるのだから……」と心理的な負担が軽く済みます。
ですが、特養の場合は「終の棲家」であるため、苦手な利用者の方との関りは長く続きます。
自分が変わるしかないのです。
意外と見過ごされがちですが、この心理的な負担は結構大きいです。
基本的に夜勤をしなくてはならない
小さなお子さんがいるシンママ（シングルマザー）の方などには、夜間に長時間（8～16時間）家をあけなくてはならない夜勤は難しいと思います。
そのような方の場合は、早番・日勤・遅番のみの勤務契約を申し出る（夜勤の人員不足が深刻なので難しいかもしれません）か、夜勤のないデイケアやデイサービスでの勤務がオススメです。
まとめ
高齢者介護施設の代名詞ともいえる、特別養護老人ホーム（特養）で働くメリット・デメリットについて理解していただけたと思います。
特養での介護の仕事は大変ですが、「特養で働いた経験があれば、どの介護の現場でも働ける」といわれているほど介護スキルが身に付きます。
ですが、入所されている利用者の方は、基本的に65歳以上で（注）介護度3～5と介護量が高い高齢者の方々です。
心身ともに厳しい現場ですので介護職の経験のある30～40代の方や、未経験でも10～20代の方にはオススメできますが、40代・無資格・未経験の方にはオススメはできません。
定期的に体を鍛えていて体力に自信があり、精神面もタフな方で、それなりの給料がほしいという方ならば、転職先の一つとして考えるのもありだと思います。
（注）介護度3～5という入所条件は、2017年現在特養の部屋あまりの状況のため今後改定されるかも知れません。
＞＞40代・介護職未経験・無資格の方にオススメな介護の現場の一つ、「老人保健施設」について詳しく知りたい方は【40代・介護職未経験者が老人保健施設で働くメリットとデメリット】をお読みください。
＞＞ボクも勤めている、40代・介護職未経験・無資格の方にオススメなもう一つの介護の現場、「介護付き有料老人ホーム」について詳しく知りたい方は【介護職未経験者が「有料老人ホーム」で働くメリットとデメリット】をお読みください。
＞＞特別養護老人ホームで働くということをもっと詳しく知りたい方は【実録】特養（特別養護老人ホーム）で働くリアルな体験談をお読みください。