お疲れさまです。
40代・「現役」介護福祉士の渡邊です。
この記事では「訪問介護(ホームヘルパー)」を40代・介護職未経験で転職先として選ぶうえで、知っておくべき「メリットとデメリット」について簡単に理解できるよう解説しています。
(注)大前提として、「無資格」ではヘルパーとして訪問介護の現場で働くことはできません。
介護職員初任者研修または(オススメ!)実務者研修の資格を持っていないと、ヘルパーとして働くことはできないのです。
このことをまず理解しておいてください。
ボク自身は訪問介護の現場では働いたことがないため、ヘルパー(ホームヘルパー:訪問介護員)歴6年のTさんにお話をきかせていただきました。
Tさん(50 代:女性)はボクの奥さん(Y子さん)の勤めるデイケアの母体である、老人保健施設に併設する「訪問介護事業所」に正社員として勤めているヘルパーの方です。
20代前半で結婚され専業主婦を約20年続けていましたが、お二人のお子さんが自立された40代後半で離婚。
子供に頼らない、自立した生活をしていくために介護業界に就職。
はじめは介護付き有料老人ホームに勤めて約4年経験を積み、介護福祉士の資格を取得。
50歳を期に得意な家事を生かすために、現在勤める訪問介護事業所に転職。
勤続5年目のベテラン訪問介護職員=ヘルパーの方です。
それでは、よろしくおい願いします。
はじめまして。
Tと申します。
超高齢化社会を迎えた日本で、国は在宅での介護を推進しています。
これからも需要が増え続け、やりがいのある在宅での介護の現場の魅力を理解していただき、将来の介護の現場の選択肢としてい考えていただければ幸いです。
訪問介護事業所にヘルパー(ホームヘルパー・訪問介護員)として勤め、在宅の現場で働くことの醍醐味と共に、メリット・デメリットを客観的に伝えられるよう努力しました。
それではよろしくお願いいたします。
40代・介護職未経験の方へのオススメ度
★★~★★★★/5段階評価
家事全般が苦手な男性:★★
家事経験が豊富な女性:★★★★
まず大前提として、「無資格」ではヘルパーとして訪問介護の現場で働くことはできません。
無資格でも就業可能な施設介護職員として働く場合とは異なり、「介護職員初任者研修」または「実務者研修」の資格を持っていないと、ヘルパーとして働くことはできないのです。
在宅の現場でヘルパーとして働くことを希望されている方は、「介護職員初任者研修」か★「実務者研修」の資格を取得しましょう。
㊟転職に強い介護の資格「実務者研修」ですが、受講費用が15万円前後必要になってしまいます。
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訪問介護とはどんな仕事?
訪問介護の現場でヘルパー(訪問介護職員:ホームヘルパー)として働くことの、メリット・デメリットについて解説する前に、簡単に訪問介護について説明します。
ヘルパー(訪問介護職員:ホームヘルパー)とは、在宅(利用者の方の住んでいる家)の現場で介護業務をおこないます。
介護業務は大きく「生活援助」「身体介護」の2つに分けられます。
「生活援助」とは?
在宅生活をしていくため必要な「掃除・洗濯・調理・買い物」を、利用者の方の持っている能力を生かしながら支援すること。
「身体介護」とは?
【*】3大介護といわれる「食事介助・入浴介助・排泄介助」を中心とした、利用者の方の体に触れて行う介護のこと。
在宅での3大介護「食事介助・入浴介助・排泄介助」についての解説します。
排泄介助トイレで排泄することができない介護度の重い方は、ベッドでオムツ交換をおこないます。 立位が保てる(立っていることができる)方は、トイレに誘導してズボンの上げ下げや、排泄後の陰部の洗浄をおこないます。 在宅のトイレは一軒ごとに異なり、介助することを考えて作られてはいないため、介助のコツをおぼえるまでが大変です。
入浴介助訪問入浴サービスを利用しての入浴介助とは異なり、単身ヘルパーの介助で入浴できる方は自身である程度体が洗えるような、比較的介護度が軽い方が多いです。 ただ、トイレと同じように浴室は一軒ごとに異なり介助することを前提に作られてはいないため、介助のコツをおぼえるまでが大変です。
食事介助食事をスプーンなどで口元に運び食べていただくような、食事に全介助が必要な方の対応が中心となります。 ヘルパーの業務としては「身体介護」で食事介助をおこなうよりも、「生活援助」で調理をすることが多くなります。 |
施設介護との一番の違いは、実際に利用者の方が生活されているお家(在宅)で行う介護ということです。
つまり、施設介護のように同じ形のトイレ・ベッド・浴槽でおこなう介護ではない=利用者一人一人介護を行う環境が異なるということなのです。
このことを理解しておいていただきたいと思います。
それでは、40代・介護職未経験で訪問介護の現場でヘルパー(訪問介護職員:ホームヘルパー)として働くことの、メリット・デメリットについて、介護業界未経験の方にもわかりやすく解説していきます。
40代・介護職未経験で訪問介護職員(ヘルパー)として働く「メリット」
利用者の方に合わせた介護が提供できる。
施設介護の現場では、居室(お部屋)の形は同じです。
また、トイレ・ベッド・浴槽・テーブル・椅子も同じ形のものです。
体の大きな方や小さな方、男性・女性の区別なく同じです。
この状況は利用者の方にとって優しい環境とは言えませんが、施設介護の現場では仕方がないことなのです。
ですが、訪問介護では実際に利用者の方が生活してきた、生活をしている在宅の現場で介護を行うため、利用者の方一人一人にあった介護を提供することができます。
使い慣れたベッド・トイレ・浴槽・食事をするためのテーブルという、利用者の方が安心できる環境で介護を行うことができるのです。
また、訪問時間は決まっていますが、その時間内に決められた業務内容をこなすことができれば、利用者の方のタイミング・時間に合わせた介護を行うことがでるのです。
これは訪問介護の現場でヘルパーとして働く醍醐味といえるでしょう。
面倒な職場の人間関係に巻き込まれにくい。
パート契約のヘルパーの方は、基本的に利用者の方のお家に訪問するときは一人で直行・直帰です。
自宅から指定された時間に利用者の方のお家に伺い、契約時間内にケアプラン(居宅サービス計画)に定められた生活援助か身体介護をおこない、終了したらそのまま自宅に帰るというパターンです。
そのため内部研修の時以外には、他のヘルパーさんと顔を合わす機会は限られています(私は正社員として採用していただいているため、ステーションに出勤し、業務終了後は戻ります)。
また、事故などが起こってしまった場合以外は、上司であるサービス提供責任者の方とも会う機会も少ないです。
施設介護の現場では多くの介護職員の方が働いているため、派閥ができてしまい人間関係に気を使わなくてはならないということがあります。
ですがヘルパーの仕事は基本一人なので、職場の人間関係に悩むということは少ないです。
働きたい曜日や時間を選ぶことができる。
パート契約のヘルパーの方は自身の都合に合わせて、働きたい曜日・時間を調節することができます。
パートの方は介護施設勤務のように早番・日勤・遅番・夜勤というシフトを組んで、不定休4週8休で働くことはありません。
そのため、小さなお子さんがいる方や、自宅での家事を多くこなさなくてはならない環境にある方などには、働きやすい介護の仕事であると思います。
2日/週で2~3件のみ働く方もいれば、5日/週みっちりスケジュールを組んでいるヘルパーの方もいらっしゃいます。
やる気次第で収入を増やすことができるのも特徴です。
40代・介護職未経験で訪問介護職員(ヘルパー)として働く「デメリット」
正社員としての採用が少ない。
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)の規模にもよりますが、基本的にサービス提供責任者(サ責)と、数名の正社員ヘルパー以外はパート採用です。
訪問介護事業所によっては、サ責以外はパート契約のヘルパーの方のみというところもあります。
都合のいい曜日・時間のみ働きたいという方には向いているかもしれませんが、常勤として働いてしっかりと稼ぎたいという方には向かない職場であると思います。
パート契約の場合は歩合制のため、利用者の方が亡くなってしまったり、体調不良などで訪問がキャンセルとなってしまった場合などには、減収につながってしまうという点にも注意が必要です。
一人で業務をこなさなくてはならない。
訪問時に事故やトラブルが起きてしまった場合、一人で対処しなくてはなりません。
施設介護の現場のように周りに仲間がいないため、助けを求めることができません。
これは、介護職未経験で身体介護をおこなう場合には大きなリスクとなりえます。
また、先輩や同僚の介護方法を見て学ぶことができないため、本当は安全・安楽ではない我流の介護方法になってしまいがちです。
これは利用者の方・ヘルパー双方にとって不利益です。
また、相性が悪い利用者の方でも一人で対応しなくてはなりません。
介護業務経験豊富で気持ちに余裕があるような状態ならば、上手に対処できるような場合でも、経験が少なく焦ってしまっているような場合は利用者の方との関係がこじれてしまうこともあり得ます。
施設介護でしたら、苦手な利用者の方の対応は他の職員に変わってもらうことができます。
在宅の現場でどうしても相性が合わない場合は、サービス提供責任者などに相談し担当を変えてもらうことはできますが、収入が減ってしまいますし、たびたびお願いすることもできません。
また、施設での介護業務よりも関わりあう利用者の方が少ない=身体介護の機会が少ないため、身体介護技術が身に付きにくいというリスクもあります。
家事経験が豊富でないと「生活援助」業務ができない。
訪問介護の仕事は「訪問できる時間が決められて」います。
なので、家事が不慣れな男性の方は手際よく仕事をこなすことができないと思います。
でも、ケアプランで決められた仕事はこなさなくてはなりません。
時間を過ぎた分はサービス残業となります。
それに、次の訪問時間も決まっているため、サービス残業でも構わないからとゆっくり仕事をするわけにもいきません。
家事経験豊富な女性ならば、手際よく時間内に業務をこなせると思いますが、ほとんど家事をやってこなかった男性には生活援助としてヘルパー業務に入ることは難しいと思います。
Tさん貴重な体験談、ありがとうございました。
まとめ
あたなが40代・介護職未経験でヘルパー(ホームヘルパー:訪問介護員)として働く、訪問介護事業所(ヘルパーステーション)を転職先に選ぶ際の、メリットとデメリットをご理解いただけたかと思います。
ヘルパーは、
・利用者の方に合わせた介護が提供できる。
・面倒な職場の人間関係に巻き込まれにくい。
・働きたい曜日・時間を選ぶことができる。
というメリットもありますがその一方で、
・正社員としての採用が少ない。
・一人で業務をこなさなくてはならない。
・家事経験が豊富でないと「生活援助」業務ができない。
というデメリットもあります。
40代・介護職未経験でヘルパーとして働くことは、正社員で安定して働きたい・まずは介護スキルを磨きたいという方には向かない転職だといえます。
ただし、老人保健施設や有料老人ホームで数年経験を積んだある程度家事をこなせる方が、自身の都合の良い曜日と時間帯を選んで働きたいという場合には、★★★★★のお勧めの転職先となります。
40代・介護職未経験・無資格の方にはオススメではありませんが、ゆくゆくの転職先の選択肢として考えておくことはアリだと思います。
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>>介護職専門の転職支援サービスって利用したことがないから、どんな感じかわからないので不安……
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