40代の介護職体験談 シングルファザーと介護職

2児のシングルファザーが介護の仕事と出会って掴んだ幸せ体験談

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渡邊

お疲れさまです。

40代・「現役」介護福祉士の渡邊(黒歴史プロフィールはコチラ)です。

この記事では、二人の子供と暮らすシングルファザーNさん(48歳)が、離婚~退職・転職という荒波を超えて介護の仕事に就き、安定した生活を手に入れるまでの体験談を紹介しています。

 

シングルファザー=男手一つで「仕事と育児を両立」させなくてはならないという、厳しい現実を抱えているからこそ、介護の仕事が向いているのだということを納得していただけると思います。

 

元妻との出会い~結婚~離婚:40代で2人の子供のシングルファザーとなるまで

 

渡邊

Nさんはボク(渡邊)の勤める介護付き有料老人ホームの勤続2年目の同僚で、48歳・子供2人(長女13歳【中2】・長男9歳【小4】)と暮らすシングルファザーです。

 

31歳・妻20歳:職場(食品商社)の上司と部下という関係で知り合う

33歳の時に交際スタート。

34歳・妻23歳、Nさんの猛アプローチで交際期間1年で結婚

結婚を機に妻は退職し専業主婦となる

35歳:長女が生まれる

39歳:長男が生まれる

43歳・妻:32歳(長女8歳:長男4歳)の時に、結婚10周年を目前に離婚。

40代にして、夢にも思わなかったシングルファザーとなる

 

離婚後~43歳・子供2人を抱えたシングルファザーの転職活動~介護の仕事に出会うまで

 

離婚理由は「性格の不一致と妻の浮気」です。

といっても、妻が一方的に悪いわけではありません。

詳細について知りたい方は下方の記事【私がシングルファザーになった離婚理由と、それから……】をお読みください。

 

妻は子供二人を置いて駆け落ちし、親権を放棄しました。

突然の生活の激変、シングルファザーとして生きていくという重責を受け入れられず、20年間勤めた会社を無断欠勤の末、退職してしまいました。

 

私は両親をはやくに交通事故で亡くしていたため、隣の市に住む姉夫婦に1週間子供を預かってもらうという情けない状態でした。

しっかり者で面倒見のいい姉とは子供のころから仲が良かったことが幸いでした。

姉夫婦は子供が好きでしたが、高額な不妊治療の甲斐なく子宝には恵まれていませんでした。

 

私は妻の駆け落ち判明後、1週間酒に溺れました。

7日目にマンションに訪れた姉に、不安を必死に隠そうとしている子供二人の様子を聞き、「このままでは最低の夫から、最低の親にまでなってしまう」と自覚しました。

大量に買い込んでいた酒をすべて捨て、子供二人をマンションに呼び戻しました。

 

そして子供たちとこれからは3人で生きていくことを説明し、絶対にお父さんは二人を守ること、もう現実から逃げないことを約束しました。

 

早速ハローワーク通いをはじめ、求人誌を読み漁り転職活動をはじめました。

ですが、43歳という35歳転職限界線をとっくの昔に過ぎてしまっての仕事探しのため、商社業界への復帰は叶いませんでした。

 

 

食品商社業界しか知らなかったため、他にどうしたらいいのか……子供たちの前では笑顔でふるまいながらも、一人になると途方に暮れてしまうことが度々ありました。

 

しかし、あきらめるわけにはいきません。

子供たち二人の未来を担う親としての責任があります。

 

恥を忍んで友人たちに連絡を取り追い込まれた現状を相談しました。

 

すると友人の一人から、

「実は自分も3年ほど前にリストラにあって、妻には三行半(みくだりはん=離婚届)を突き付けられちまった。

大した稼ぎもないくせに、亭主関白でわがまま放題だったからな……つくづく時代錯誤だったよ。

親権は母親にあるから、離婚時の契約で子供には一月に1回しか会えない。

40過ぎて、まさかこんなことになるとは思わんかったよ……」

という話をききました。

 

しばらく二人で傷を舐めあった後、仕事はどうしてるのかたずねました。

すると、「介護施設で働いてる。世間一般にいう老人ホームだな」という答えが返ってきました。

 

私は思わず「40歳過ぎて介護職? ブラックな業界で大丈夫かよ」と聞き返してしまいました。

 

そんな失礼な質問に対し友人は、

「介護の仕事はブラックなところがあることは事実だと思うよ。

実際、オレもはじめの転職先は、ハローワークで紹介された求人内容とはまったく違う待遇で、慢性的な人手不足にあえぐ、ブラック確定な特養(特別養護老人ホーム)だったからね。

心身ともにぶっ壊れちまうと思って半年でやめたよ」

と、辛い思い出を苦笑いでかみつぶすように話しました。

 

私は「やっぱりね……で、いまはどうしてるんだよ?」とたずねると、

「退職届を出す日が同じだった同僚に教えてもらった、介護職専門の転職エージェントに登録して、無事にいまも勤めている有料老人ホームに転職したよ。

辞めることを決めた時は、もう二度と介護の仕事はしないと思ってたけど、モノは試しと登録してみてマジで助かったよ。

給料・年間休日日数・福利厚生・資格取得援助、すべてにおいてよくなったからね。

 

転職の壁にぶち当たっているお前が、もしも介護業界への転職を考えるなら、介護職専門の転職エージェントは利用してみる価値はあると思うよ。

無料だしね。

 

ただ、向こうも仕事なんで、『ちょっとしつこいな……』『面倒臭いな……』と思うこともまぁ少なからずあるけど、右も左もわからない介護業界に一人で転職活動をするのは、懐中電灯も持たずに夜の樹海の中を歩くようなもんなんで、デメリットよりもメリットの方が確実に多いと思うよ。

 

どの業界でも勤め先によって待遇に差はあるけれど、とくに介護業界は待遇に雲泥の差があるから、本当に気を付けたほうがいいよ」

というふうに話してくれました。

 

 

友人と別れ、家に帰るとパソコンを立ち上げて、さっそく介護職専門の転職エージェントについて調べ2社に登録をしました。

2社に登録した理由は、友人から「サービスの質を比較するために、2社に登録するのがbestだと思う」という説明を受けていたからです。

 

2社それぞれの専属のコーディネーターの方と面談をしました。

双方とも丁寧な対応だったのですが、私が選んだのは「かいご畑」のコーディネーターの方でした。

 

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数ある介護職専門の転職支援サイトの中でも、40代・介護職未経験・無資格の求人に特化したかいご畑について、実際に利用してわかった4つの真実をカンタンに理解できるようまとめています。

 

選んだ理由は、介護職としての経験豊富(国家資格である介護福祉士取得)なだけではなく、40代の女性の方で、シングルマザー経験者(再婚済み)の方であったからです。

 

「この人ならば、一人親で子供を守らなくてはならないという私の境遇、転職に対する重いほどの想いを理解してくれるかもしれない」と思ったのです。

 

案の定、シングルファザーという立場での転職活動に親身になって応えて頂けました。

コーディネーターの方から勧められたのは、「総合病院での介護職(看護助手)」でした。

 

正直意外でした。

一般的には老人ホームといわれている、特別養護老人ホーム老人保健施設という高齢者施設を勧められると思っていたからです。

しかし、勧める理由をきいて「なるほど。確かに」と納得しました。

 

その理由とは、当時は長男がまだ4歳と小さかったため、風邪やインフルエンザなどでいつ体調が悪くなってもおかしくない。

子供が体調不良だと基本的に保育園では仕事中だろうとなんだろうと、お迎えに行かなくてはならない。

 

そんな時にでも、病院によっては24時間対応の病児保育室が完備されているし、ドクターも常駐しているので安心して働くことができる。

ということなのです。

 

 

これって、シングルファザー・シングルマザー・共働きママの方には、神様のようにありがたいことなんですよね。

体調管理にいくら気を付けても、小さな子供の体調はいつ急変するかわからない。

 

そんな時に毎回仕事を休んだり、遅刻や早退をして職場の人たちに迷惑ばかりをかけることはできません。

なので、子供の様子が不安定な時に、併設されている病児保育に子供を預けて働けること。

これは心からありがたいことなのです。

 

私の場合は、隣の市に住む姉夫婦にときどき援助をしてもらってはいますが、共働きのためそう度々お願いすることもできません。

紹介していただいた総合病院は待遇面もよく見学時に雰囲気も良かったので、面接を申し込むことにしました。

そのときにコーディネーターの方に注意点があるといわれました。

 

それは、病院での介護職(看護助手)は、

  1. 介護職経験に加算されない場合がある。
  2. 介護技術は身につくがケアプラン作成などの知識は身につかない。

という点でした。

 

つまり、この先も介護業界で介護職として生きていくならば、国家資格である介護福祉士を取得するのは必然。

ただ、受験資格の一つとして「実務経験3年以上」というものがあって、病院勤務の介護士(看護助手)は、その実務経験に加算されない場合がある。

そのため、この点は面接時に必ず確認をする必要がある。

 

もう一つの、ケアプラン作成などの知識が身につかないという点は、60~70代になっても安定して介護業界で働いていくには、肉体労働の中心の介護の現場からの卒業を考えておかなくてはならない。

 

そのためには、事務+相談業務中心のケアマネージャーとして働くことを目標にする必要がある。

そのときに、ケアプランを作成した経験がないというのは、転職時にマイナスとなるということでした。

 

なので、お子さんが小学生に上がったら、病院から老人保健施設や介護付き有料老人ホームなどに転職することを考えておいた方がいいというアドバイスを頂きました。

 

このような情報は、介護業未経験で一人で転職活動をしていてはまず手に入れることはできません。

いまでも、転職をサポートしてくださったコーディネーターの方には、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

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シングルファザー介護士でも安心して働ける病院勤務からから介護付き有料老人ホームへの転職

 

下の子供が小学生になり学校生活にも慣れたため、3年間勤めた病院を退職し、再び介護職専門の転職エージェントを利用して、介護付き有料老人ホームに転職をしました。

 

転職した一番の理由は、将来的に肉体労働中心の介護の現場から、事務+相談業務中心で働けるケアマネージャーとして働くことを見すえると、病院では介護技術は身についても、カンファレンスやケアプラン作成などの知識が身につかないと判断したからです。

 

今回の転職の際も、前回と同じように 「かいご畑」を利用しました。

 

残念ながら前回担当してくださったコーディネーターの方は、他の事業所に移ってしまっていたため、担当をお願いすることはできませんでした。

ですが、今回担当してくださったコーディネーターの方も親身になって転職活動を支援して下さいました。

 

求人情報としてコーディネーターの方に提示されたのは、特養・老人保健施設・介護付き有料老人ホームを4~5件でした。

そして老人保健施設1ヵ所と、有料老人ホーム 2カ所を見学しました。

 

その中で待遇面では 2番目であったのですが、職場の雰囲気がとても明るく、案内を担当してくださった職員の方の対応がとても親切であった、介護付き有料老人ホームに面接を申し込みました。

 

コーディネーターの方に同行していただいたため、安心して面接に臨むことができました。

面接時間は約1時間と長く、さまざまな質問を受けましたが、私が答えに窮する場面ではコーディネーターの方が上手にフォローしてくださりとても助かりました。

 

 

一週間後に採用の連絡を頂き、無事に転職を成功させることができました。

待遇面では基本給・各種手当(夜勤手当・資格手当など)・年間休日数・残業時間など契約時の条件通りであり、有休消化率も高く、新人教育制度(看護師のプリセプター制度を導入)・各種勉強会などもしっかりとしていました。

 

介護付き有料老人ホームでの業務は、病院勤務の時よりも介護職としてやるべきこと、覚えることが多いです。

ですが、病院のように看護師さんの下で働くという感じではなく、対等の立場で介護職としての自信を持って働けるため、それだけでもとても働きやすく感じています(病院の看護師さんの方が圧倒的に数が多く、比例して気の強い方も多いです)。

 

また、渡邊さん(このブログの管理人)など40代の男性も多く、スタッフ間の風通しも良く派閥もないため人間関係も良好です。

同世代の女性スタッフの方々とは、仕事以外に子育てに関する相談もできるため、そのような面でもとても助かっています。

 

ただ、あんまり一部の女性スタッフと親しくしていると、余計な詮索(ありえない不倫疑惑)をされてしまうため、その面では注意しなくてはならないな……と感じています。

 

現在は夜勤の時も子供二人(長女13歳【中2】・長男9歳【小4】)で留守番をしていますが、姉夫婦が気にかけて外食に誘ってくれたりしてくれるため安心しています。

一人男親という立場のため、長女との親子関係の在り方や、長男の9歳の壁などもあり、仕事と子育ての両立は毎日が必死で猛ダッシュな感じです。

 

ですが、思い切って踏み込んだ介護業界では幸いにブラックな経験をすることもなく、安定して働くことができています。

ただ、介護の仕事は給料が安い(商社時代に比べると)……これは事実です。

 

ですが、2025年問題(戦後の日本経済をけん引してきた「団塊の世代」が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という「超」高齢者社会を迎えるなどの問題)に向けて、国は介護職員の増員・確保・離職率を下げるために、処遇改善を急務として取り組んでいます。

 

なので、圧倒的な介護職員不足となるため処遇改善加算(賃金の改善のための手当)は今後も増える=月収UP・待遇面の改善がされていくことは間違いありません(政府も明言しています)。

 

【2020年追記】

実際に2019年の介護職員に対する処遇改善加算は、「経験10年以上の介護福祉士には月8万円を加算(給料UP)」ということが明言されました。

ちょっと複雑で問題点があることも事実なのですが、経験豊富な介護士の処遇が改善されていることは事実です。

 

2025年以降も、日本では男女とも長寿化が進んでいる(女性:87.14歳・男性:80.98歳。過去最高を更新)ため、介護職員の必要性がなくなるということは考えられません。

 

また、介護職は資格制度がシッカリとしているため、コツコツと資格を取得していくことによって、スキルUP&収入UPを図ることができます。

 

一例(ある意味王道)として、

0:未経験でも取得できる「介護職員初任者研修」を取得
=この段階は飛ばしても構いません

1:未経験でも取得できる「実務者研修」を取得
=次の段階である国家資格「介護福祉士」の受験資格として必須
=転職にも強い資格なのでまず取得してしまうことを強くオススメします

2:実務経験を3年積み国家資格である「介護福祉士」を取得
=仕事・職場選びの幅が一気に広がります

)厚生労働省の発表によると「無資格者」と「介護福祉士取得者」とでは、47,330円の平均月収の差があるということです。

3:介護福祉士として5年経験を積み「ケアマネージャー」を取得
=肉体労働ではなく事務・相談業務が中心となるため、60~70代になっても安定して働き続けることが可能

 

)厚生労働省発表の「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、ケアマネージャーの平均月給は348,760円(平均基本給は217,590円)となっていて、平成28年度と比較すると、平均月給で9,360円、平均基本給は3,300円増加しています。
ケアマネージャーの給料は増加傾向にあるのです。

さらには、ケアマネージャー不足という問題から、2021年にはケアマネージャーの処遇改善(給料アップ)に取り組むと政府は明言しています。

 

 

介護職員初任者研修や実務者研修の資格を取得してしまえば「介護職未経験」でも、正社員への道が大きく開かれているため、安定して稼ぐことができます。

 

人生の激変でシングルファザーになり、どうやって生活を立て直すべきか悩んでいるあなたにこそ、介護業界での仕事がオススメだということを、私自身の実体験から自信をもって断言することができます。

 

シングルファザーで仕事と育児の両立に悩むあなた。

一人で頑張る必要は無いのです。

 

介護職専門の転職エージェントなど無料で利用できるものは賢く利用して、親子ともども安定して生活できる環境を手に入れませんか?

 

>>介護職専門の転職支援サービスって利用したことがないから、どんな感じかわからないので不安……

という方は【知っておくべき!介護職専門の転職支援サイトの8つ基本サービス】をお読みください。

知っておくべき!介護職専門の転職支援サイトの8つ基本サービス

介護職への転職時にはもはや必須といえる、介護職専門の転職支援サイト。
この記事では各転職支援サイトに共通する「基本的なサービス内容」について、40代・介護職未経験・無資格の方にも簡単に理解できるよう解説しています。

 

ボク(渡邊:このブログの管理人)自身や、介護職仲間が実際に介護職専門の転職支援サービスを利用し倒した経験から、基本的なサービス内容についてカンタンに理解しやすいようにまとめてあります。

 

まとめ「シングルファザーの介護業界への転職には介護職専門の転職支援サービスの利用が吉」

Nさんの場合は病院での勤務から介護職がスタートでしたが、老健(老人保健施設)有料老人ホームでも託児所完備のところが増えてきているので、シングルファザーの方はそこからスタートするという方法もアリだと思います。

 

そのような場合は、介護職未経験+無資格の求人情報に特化していて、本来ならば10~20万円の受講費用が必要となる転職に強い介護の資格「実務者研修」が無料で取得できてしまうキャリアアップ応援制度があるかいご畑の利用がオススメです。

 

40代・シングルファザー・介護職未経験・無資格だからといって、転職に安易に妥協してしまうと、あとから後悔することは火を見るよりも明らかです。

無料で利用できるサービスを賢く利用して、親子ともども安心して暮らせて、幸せな毎日を過ごせるよう、その一歩を踏み出してみてください。

 

>>優れた転職支援サービスを提供しているかいご畑ですが、利用するうえでの注意点があることも事実です。

注意すべきポイントをまとめたので、かいご畑の利用を考えている方はこちらの記事【40代が漠然とかいご畑を利用しても転職が成功しない3つの理由】をお読みください。

40代が漠然とかいご畑を利用しても転職が成功しない3つの理由

40代・介護職未経験・無資格の方がかいご畑独自のサービス内容を知らずに漠然と利用しても、転職活動を成功させることができない3つの理由を明らかにしています。

 

>>キャリアアップ応援制度について詳しく知りたい方は【介護職転職サイトかいご畑を実際に利用してわかった4つの真実④】をお読みください。

介護職転職サイトかいご畑を実際に利用してわかった4つの真実④

かいご畑を実際に利用してわかった4つの真実④「キャリアアップ応援制度を利用して無料で受講した実務者研修はどうだったのか?」について深掘りしています。

 

私がシングルファザーになった離婚理由と、それから……

 

一言でいってしまえば性格の不一致、妻の浮気ということになります。

ですが、決して彼女だけが悪いわけではありません。

私の言動が妻をそのような方向に向かわせてしまったのです。

 

20代前半で私の強引ともいえるプロポーズで結婚を押し切りました。

その後妻は専業主婦となり、家事に育児に専念し続けました。

そんな彼女の努力や苦労、我慢を顧みずに、安心しきって仕事に没頭していました。

 

夜は仕事の付き合いだからと飲み歩き、土日は上司にいい顔をしてしまったために溜め込んだ仕事をするために、休日出勤をすることがよくありました。

結婚後の彼女を「私のものだから安心」と思い込んでしまっていたのです。

 

彼女を妻・母親としてしか考えておらず、一人の「女性」としてみていなかったのです。

そして、くるべき日がやってきました。

 

週末飲み会から帰ると、いるべき妻がいないのです。

子供たちに話をきいても「わかんない」としか返答がありません。

 

急用ができて友達のところにも出かけたのかと思い、子供たちを慣れないながらもなんとか寝かしつけ、私自身も子供の横で眠ってしまいました。

 

翌日。

いつものように妻がキッチンで家事をしていると思い扉を開けてみると、そこには誰もいないカラッポな空間があるだけでした。

「まさか……」

 

私はようやく事の大事に気づき、スマホをカバンから取り出しました。

画面にはLINEの通知が①と表示されていました。

妻からでした。

 

内容を抜粋すると、

  • 愛していない、愛されていないあなたと生活していくことが限界になった。
  • 生まれて初めて心から好きな人に出会え、本当の恋をした。
  • 悩んだが子供二人の親権は放棄する。

ということが、驚くぐらいに素っ気なく書かれていました。

 

そして最後に「私はあなたの家政婦ではない」という言葉がありました……。

 

愚の骨頂とはまさにこのことで、妻に好きな人ができ、その男性と子供をすてて駆け落ちをするほどの恋に落ちていたことを、私は微塵も気づかなかったのです。

 

また、性格の不一致があったことも否めません。

彼女のことを悪く言いたくはないのですが、妻はマイペースであまり細かいことは気にしませんでした(私はそう思ってしまっていました……)。

 

私は神経質で完璧主義なところがあり、妻の家事・育児に対する不満を、一方的に押し付けてしまっていたのです。

 

いまでも、彼女がtwitterで出逢った男性と不倫をして、子供を置いて出ていってしまったことに対する怒りの気持ちがないわけではありません。

酒に溺れた1週間はマグマのような怒りに喘ぎ、突き付けられた絶望的な現実に、断腸の思いと共に心をかき乱されました。

 

しかしそれよりも、妻に我慢をさせ続けてしまってたことに対する申し訳なさ、自身の夫としての情けなさ、母親がいないという子供にとって淋しく辛い生活をさせなくてはならないという懺悔の気持ち、シングルファザーとして仕事と育児をこなしていけるのだろうかという不安でいっぱいなのです。

 

ですが過去に縛られ、ネガティブな考えに心を支配されている暇はありません。

子供の成長は待ってくれません。

子供は親の愛情にとても敏感です。

忙しいから、疲れているからという理由で、親としての責任から逃げるわけにはいかないのです……。

 

5年前に離婚届が送られてきて、判を押して送り返して以降、彼女からは連絡がありません。

彼女のご両親からも4年前に謝罪に来られて以降、音沙汰はありません。

でも、それでいいと思っています。

 

ただ、もし、今後彼女が子供たちに逢いたいといってきたら、子供たちにそのことを話し、判断は子供たちに任せるつもりです。

そのとき私はどうするのか……正直、わかりません。

彼女に会って謝罪の言葉を聞きたいのか、謝罪したいのか……いまでも、心は乱れたままです。

 

知人から「シングルファザーとシングルマザーどちらが大変なのか?」という質問を受けたことがあります。

どっちも大変です。

仕事と育児を両立させることって、想像を絶する忙しさです。

 

だからこそ、私は介護の仕事を選んで正解だったと思っています。

子供たちと安定した生活を送れているからだけではありません。

 

将来的にケアマネージャーとなり、介護業界で働き続けるという明確なビジョンを描くことができているからです。

とりとめのない文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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